効率の良い序盤の勉強と戦略について考えてみた

「定跡なんて覚えるの面倒だ!」

「なんとか少なくて済む方法はないのーー?」

 

と、思ったことはありませんか?

将棋の定跡は膨大ですからね、覚えるとなると大変です。

しかも現代将棋は昔に比べ序盤の知識が重要視されるようになっており、ほんのちょっとの知識の差がそのまま勝敗に直結することが少なくありません。

			
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アマチュア同士の対局であれば終盤が強いほうが勝つ傾向にあるので一番大事なのは終盤力だと思うのですが、序盤にあまりにも差をつけられては終盤で挽回しようにも難しいのが事実です。

なので序盤の知識、つまり定跡も大事なんですよね。

 

ただ、その定跡を覚えるのが大変だという人もいるでしょう。

詰将棋や囲い崩しなどの終盤の勉強もしなきゃいけないってなると、序盤の勉強の量を少なくしてその分を終盤に使った方が効率的ですし。

というわけで今回は「効率の良い序盤の勉強と戦略」と題しまして、序盤の勉強を最小限に抑えることが出来る指し方と戦法の選び方を紹介します。

 

誘導のしやすさが重要

覚える定跡を限りなく最小限で済ますためには、常に同じ形(似たような形)に誘導できるかが重要です。

なぜなら、同じ形に誘導することで序盤の指し方をパターン化することができますし、同じ形を指し続けることでその戦型に対する知識と経験値を高めることが出来ます。

これにより効率よく序盤の勉強をすることができ、他の勉強の時間を終盤強化などに充てることが出来ます。

 

それじゃどうすれば常に同じ形に誘導できるのか?

 

結論から言うと、相手の同意を必要としない戦法をメインに指すということです。

 

将棋には相手の同意を必要とする戦法と必要としない戦法があります。

相手の同意が必要な戦法は主に相居飛車系の将棋に多く、矢倉▲3七銀戦法や角換わり腰掛け銀、相掛かりは後手が先手の注文を受けて初めて成立します。

相手からすると他の戦法にして避けることは可能なので、対策に自信がない場合は無理に受ける必要はないんですね。

例えば矢倉の場合だと、後手は先手が矢倉を構築する前に右四間飛車で急戦を狙うという指し方をすることも可能です。

居飛車の場合必ずしも相手がこちらの注文を受けるとは限らないので、避けられた場合の対策もある程度準備する必要があります。逆に受けた場合は自信があると見ていいです。気合入れて掛かりましょう。

 

それに対して振り飛車は相手の同意をあまり必要としません。むしろ自分から誘導しやすく、相手がそれにどう応じるかという展開になりやすいです。

特に初手▲5六歩とする指し方の場合、後手は先手の中飛車を阻止することがほぼ出来ず先手は難なく中飛車にすることができます。

先手の立場とすれば後手の中飛車対策だけに勉強を集中すればいいので、その分カバーする戦型を絞ることが出来ます。

先手中飛車に対しては別の記事でもその優秀性を紹介しているのでそちらも参考にしてみてください。

先手中飛車戦法は相手に関係なく指せるのがいい

 

また、振り飛車は序盤の定跡が居飛車に比べて穏やかで玉をしっかりと囲いやすいというメリットがあります。極端に言うと敵陣を見なくても美濃囲いに組むことすらできます。

もちろん相手の動きを無視して自分の指したい手だけを指していては上達することはできませんが、横歩取りのように序盤のわずかなミスで潰されるような変化は少ないので安心して駒組みができます。

 

はい、こんなことを言うと振り飛車の方が居飛車よりも序盤が楽かと思いがちですが、実際に指してみるとあながちそうとは言えないんですよね。

振り飛車は確かに自分の指したい戦型に誘導しやすいですが別の問題があります。

 

振り飛車は全てに対応できなきゃいけない

振り飛車の代表的な戦法とも言える四間飛車。これに対して居飛車側は早仕掛けや斜め棒銀といった急戦、穴熊や左美濃などの持久戦を選ぶことが出来ます。

振り飛車側は居飛車がどのような作戦で来てもいいよう、居飛車の複数ある対策全てに対応する必要があります。

 

しかし居飛車はこれらの対策全てを知っている必要はありません。穴熊などの持久戦はまったく知らなくても急戦だけ知っていればとりあえず何とかなります。

居飛車側とすれば複数ある対策のうち1つに絞って研究できるので、その対策に誘導できれば互角以上に戦うことができます。むしろ研究している分有利とも言えるかもしれません。

 

しかも居飛車側に有効な対策が1つでも確立されればその時点で振り飛車は危機にさらされます。居飛車党が1つの有力な戦法に絞って研究をするので、振り飛車側はどうしても苦しくなってしまいます。

角道を止める振り飛車への居飛車穴熊やゴキゲン中飛車に対する超速3七銀戦法はまさにそうですよね。

 

また、振り飛車は相振り飛車になった場合の対策も必要です。

相振り飛車は他の戦型に比べると力戦の色が強いですが、それでもある程度の定跡を知っていないと指しこなすのは難しいです。

以上の理由から一概に居飛車よりも振り飛車の方が楽とは言い切れません。

 

まぁ、だからと言って振り飛車が悪いというわけではないんですけどね。居飛車は相居飛車だけで正直手一杯なところがありますし、自分の指したい戦法には相変わらず誘導しにくいので。

 

居飛車も振り飛車も大変

結局のところ居飛車も振り飛車もどっちが楽ということはなく、どっちを選んでも大変だということです。

ただ、誘導しやすい戦法としにくい戦法があるのは事実なので、効率面を考えるなら誘導しやすい戦法や遭遇率の高い戦法を中心に勉強すべきだと思います。

 

あなた自身の過去の将棋を振り返り、遭遇しやすい戦型から少しずつ対策していくのが一番効率の良い方法でしょう。

 

ちなみに誘導しにくく遭遇率の低い戦法と言えば相掛かりでしょうか。

先手の初手▲2六歩に対して後手の△8四歩という同意があって初めて成立しますが、後手が△3四歩と拒否すればその時点で成立しません。

また、後手が相掛かりを受けようと△8四歩としても先手がそこで▲7六歩として角換わりに誘導することができるので、最低でも後手は相掛かりと角換わりの2つに自信がないと△8四歩とは出来ません。

後手でこの2つの対策に自信をもっているアマチュアはあまり多くないでしょうから、その時点で相掛かりになる可能性は低くなります。しかもアマチュアは振り飛車党が多い傾向にあるのでなおさら相掛かりは受けてくれません。

こういった事情から効率のことだけを考えるなら相掛かりをメインの戦法にするのは効率的とは言えません。

 

ちなみに僕は効率のことだけを考えて初手▲5六歩からの中飛車をよく指していましたが、気分転換に居飛車を指したら「こっちの方が自分にあってるかも」と感じ、いつの間にか居飛車党になってしまいました(笑)

今じゃ初手▲5六歩は気分転換に指す程度です。

 

楽しむのが一番大事

個人的には最初は効率や楽をしようということを考えるのではなく、将棋そのものを楽しむところから入ったほうがいいと思います。

1つの戦法だけでなく様々な戦法を指すことで新たな発見や気付きに遭遇できますし、プロの将棋もより一層楽しめますしね!

その上で自分の指したい戦法を少しずつ広げていき、カバーするのが大変だと感じた時点で対策をとればいいんです。

って、これじゃここまで言ってきたこと否定してる…のか!?


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2件のコメント

  • polastar

    初めまして。
    先手なら初手は5六歩で相手の初手が7六歩なら5四歩の24では8級から6級位を行き来してるガチ中飛車党です。
    使ってる戦法が
    先手中飛車、中飛車左穴、ゴキ中、相中飛車、その他乱戦、なので序盤はほぼ同じような感じでしょうから親近感が涌いて思わずコメントしてしまいました。

    相手が初手から2五歩決めてきてその後7六歩だと、5五歩が間に合わずどうしたら良いかが序盤の当分の課題です。
    宜しくです。

    • fumitan

      polastarさん、初めまして。
      相手の▲7六歩に対して△5四歩ってカッコイイですね!
      まさにガチ中飛車党だ。

      飛車先を決められるとゴキゲン中飛車に出来ないとのことですが、△4二銀として無理やりゴキゲン中飛車を目指す順があったかと思います。
      ただ、先手からの乱戦もある程度覚悟しなければいけないので、そちらの対策も合わせてする必要があります。

      今度調べて記事にしてみますね!

      ちなみに後手番のとき相手が飛車先を決めてから▲7六歩とした場合、僕は△4四歩と角道を止めて普通の四間飛車にするか△2二銀として角換わりにすることが多いです。

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