「最強の将棋の戦法ってなんだろう?」
将棋を指したこのある人なら一度は考えたことあるのではないでしょうか?
最強というからにはどんな相手にも勝てるということ。ある意味将棋を終わらせかねないかもしれませんが、気になるのは事実です。
そんな将棋の終焉の一端に触れるかもしれないことに興味を持った僕は、ヤフーで「将棋 戦法 最強」と検索してみました。
アヒルと出てくる…
わからないことがあったらネットで検索する時代ですからね。人に聞くよりもネットで解決するのはちょっと寂しい気もしますが、これも時代の流れでしょう。おっと話がそれました。
検索してみるとビックリ。「アヒル」という言葉が出てくるじゃありませんか!
ほら、検索ワードを入力するスペースの下です。
これは、アヒル戦法が最強の戦法ということでしょうか。
つーか…
…
…
アヒルって何だよッ!?
多分奇襲戦法やマイナー戦法のひとつなのでしょうが、最強という称号を持つにしては名前がユニークすぎます。
まぁ、将棋の戦法の名前にはちょっとユニークなのがありますが、アヒルからはどうしても最強はイメージできない。鬼殺しの方がしっくりきます。
でも、もしかするともしかしますからね。
「誰もが無いと思ったものが実は有効だった」というのはあります。将棋の一手損する戦法はまさにそうでしょう。
もしかするとこのアヒル戦法も…
というわけで調べてみました!
今回はこのアヒル戦法の指し方や狙いなどを紹介します。
アヒル戦法とは?
アヒル戦法というのは「アヒル囲い」という囲いにするところからそう呼ばれています。
で、この囲いがどんな囲いかというとこちらです。
銀が上がって金が横に開いた形がアヒルの足に似てる…のか?
横歩取りの中住まいに似てますね。むしろ横歩取りに出てきてもおかしくなさそうな感じがします。
このアヒル囲いのメリットは駒を打ち込まれる隙がないこと。
そのおかげで大駒交換した際に自陣に打ち込まれる心配がありません。それを活かして飛車交換後に敵陣に飛車を打ち込んで一方的に攻める展開が理想といえます。
デメリットとしては金銀を守りに使っているので攻めが細い、囲いの進展性に乏しいといったところでしょうか。角頭がスカスカなのも気になります。
指し方のコツ
具体的な手順を紹介するのはめんどい…じゃなく、YouTubeにこの戦法の指し方を紹介した動画があったので、そちらを紹介します。
相手の飛車先を金で受けるのを放棄しているので、端角と2筋交換後の浮き飛車で受けるのがポイントです。
指し方のコツとしては先ほど紹介したメリットを活かして大駒交換を狙い、相手にじっくりと指させないようにすることでしょう。動画の展開はまさに理想的ですね!
逆にアヒル戦法を相手にする場合は大駒交換に簡単に応じるのではなく、位を取って金銀を前面に押し出し、じわじわと押さえ込むのがいいと思います。また、玉が5筋にいるので、振り飛車党の人は中飛車にして5筋から集中攻撃するのも良いかと思います。
最強なの?
そもそも最強であればプロ間で流行してもよさそうですが実際はそんなことないですよね。
やはり玉が薄いというのと、角頭の守りがスカスカなので指しこなすのが難しいのが要因でしょう。普通は左の金は7八の地点に上がりたいですし。
それじゃなぜ最強となっているのか?
それには以下の囲いが関係しています。
玉の左右の銀が上がった形。アヒル囲いまでもう少しです。実はこの囲いを「最強囲い」と言うんですね。
初心者からすると玉の周囲に金銀が密着しているので堅そうに見えるかもしれませんが、角の守りが薄いので相手が飛車先を伸ばしてきただけで一気にプレッシャーが掛かる形をしています。
それに玉の周囲に駒が密着しているので逃げ道が無いのも痛いです。同じ逃げ道がない穴熊と比べても全然印象が違います。
この囲いがなぜ最強囲いと呼ばれるのか詳しいことはわかりません。「これで勝てたら最強」という指し手の棋力のことを言ってるのでしょうか。確かにこの囲いで勝つのは難しそうです。
先ほどの動画でもそうでしたが、アヒル囲いを完成させるにはこの最強囲いを経由する必要があります。
この経由する部分がネットで検索したときに「最強」と「アヒル」が関連キーワードとして一緒に出てきたのではないかと思います。
それにしても将棋の戦法ってこんなマイナーなものまであるんですね。
プロ間で指されるのは恐らく無いかと思いますが、時間の短いアマチュアの将棋では意外と有効かもしれません。
角換わりや矢倉のようにガチガチの定跡型もいいですが、自由な発想で指す将棋も見てて楽しいですね。
コメント
確か最強囲いは一部の初心者が左右対称、記事にあったように見た目堅そう、という理由で指される皮肉だったかと