舟囲いの崩し方

囲い崩し

舟囲いは対抗型の将棋で居飛車側がよく用いる囲いです。

振り飛車党の人は使うことはなくても美濃囲いの次くらいに盤上に現れる確率は多いのではないでしょうか。

居飛車が急戦の場合は舟囲いのまま戦う事が多いので、玉の堅さに関しては振り飛車側の美濃囲いに分があります。なので互角に捌き合えば振り飛車が有利になります。

しかし、将棋は逆転のゲームと言われています。終盤で相手玉をしっかり寄せる事が出来ないと優勢な局面を一気に敗勢へと導いてしまうこともしばしば。

そんな事態を防ぐためには囲い崩しの手筋を覚え、終盤の力を鍛えるのが近道です。

というわけで今回は、対居飛車戦で役立つ舟囲いの崩し方を紹介します。

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舟囲いには横と上の挟み撃ち!

舟囲いは横からの攻めには強いですが、それでも美濃囲いに比べると弱いです。そして玉頭を攻められるのは苦手です。

なので横から攻めつつ上から挟みうちのように攻められると一気に寄ってしまいます。

今回はこの挟みうちで舟囲いをボコボコにする攻め方を紹介します。

どれも対居飛車戦に備えて覚えて損のない手筋です。振り飛車党はしっかりと頭に叩き込みましょう。逆に居飛車党はこの筋を食らうとかなりヤバイので、実戦でそうならないように注意しましょう。

 

竜が一段目で持ち駒に角

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竜が一段目に出来て持ち駒に角があります。▲5五角などとして▲1一角成を狙うのもいいですが、△3三桂なんかで受けられると次の手段が難しくなります。

しかし1図をよーく見てください。玉が横や上に動くと4一の金がボロッと取れますね。もし▲4一竜が実現すれば一気に寄り形になります。

それを実現させるために1図では▲2二角!(2図)と玉の横に打つのが好手となります。

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この▲2二角でほぼ決まってます。後手が放置すると次に▲1一角成がありますし、△同玉なら▲4一竜(3図)が実現します。

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▲3二金からの詰めろと金取りが厳しすぎます。

ちなみに持ち駒に桂が加わると、1図で▲2四桂(4図)とする手もあります。

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△同歩に▲2三角△同玉▲4一竜で舟囲い崩壊です。王手するので後手は手抜く事ができません。

 

銀、桂、香の使い分け

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持ち駒に銀、桂、香とあります。この場合、それぞれの駒の特性を活かした寄せの手筋があります。状況に応じて使い分けるようになるのが理想です。では、順番に紹介しますね。

銀の場合、▲3一銀(6図)と打ち込むのが厳しい一着です。

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▲4二銀成△同金▲3一金を狙っています。△4一金と引いて次に△3一金を狙った手に対しては、▲2二銀成△同玉▲4一竜で後手陣崩壊です。

 

桂の場合、▲2六桂(7図)がうまい手です。

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これは次に▲3四桂と跳ねて金取りにするのを狙っています。仮に6図で△2四歩なら、▲3四桂△3一金▲2二桂成△同玉▲4一竜(8図)で舟囲い崩し成功です。

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香の場合も桂と同じように▲2六香(9図)と打つのが好手となります。

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狙いは▲2三香成△同玉▲2一竜。玉を上部におびき出し、囲いの裏側から竜の侵入です。舟囲いの守りの金がほとんど働いていません。

2筋に香を打つのは居飛車側からもある攻め筋です。先に打たれるのは厄介なのでなるべく先着できるようにしたいところです。

 

まとめ

ザックリとではありますが、以上が舟囲いの崩し方です。

竜の横からのプレッシャーと上からの攻めの組み合わせはかなり強力です。実戦でうまく竜を作ったら今回紹介した手筋を狙ってみましょうあっという間に舟囲いを崩すことが出来るはずです。

これで居飛車急戦に対する終盤戦は楽勝ですね!(言いすぎか…笑)

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