将棋初心者に対してのよくある上達法のアドバイスとしてこういうのがありますよね。
「一つの戦法を極めよう!」
確かにこれって大事ですよね。
戦法を数多くカバーするのは大変
将棋の戦法って数多くあるので、全てをカバーしようと思ったらとてもじゃないですが膨大な時間が掛かるんですよね。受験勉強なんかよりも多分時間掛かるんじゃないんでしょうか?
それに学ぶべき戦法の数が多いとどうしても広く浅くなりがちで、中途半端な知識のまま指すという状況になりかねません。
相手もその戦法に対しての知識が中途半端ならいい勝負になるのでしょうが、知識で負けていたらその時点で不利になってしまいます。特に横歩取りのように激しい将棋は知識だけで勝負が決まる展開になることもしばしばです。
なので中途半端に勉強して負けるくらいなら、一つの戦法に絞って勉強したほうが良いというアドバイスになるのですが、実際やってみようとなるとなかなか難しい。
まず一つの戦法を徹底的に指そうと思っても、相手の指し方次第では出来ない場合があります。
とくに居飛車系の将棋はそうなりやすいです。
相居飛車の将棋のほとんどは相手の合意が必要なケースが多いので、拒否されたらその時点で別の将棋になっちゃうんですね。
例えば後手番で矢倉を目指そうと△8四歩と突いたとしても、先手が▲2六歩と突いたら角換わりになっちゃいます。(それでも無理やり矢倉系の将棋にすることはできますが・・・)
なので拒否されたときの対策も用意しなきゃいけないので、実際のところ2つ以上は戦法の準備をしなきゃいけません。
あと、対振り飛車の定跡も覚える必要があるのでなかなか大変です。
振り飛車は少しだけラクかも
それに比べ振り飛車はどうかというと、居飛車よりは自分の指したい戦法に誘導しやすい面があります。
例えば僕がよく指す中飛車は先手番ならとりあえず▲5六歩と突けば中飛車にすることが出来ますし、後手番でも相手が拒否しない限り指すことはできます。
とは言っても拒否されたときの準備は一応しなきゃいけないですし、相振り飛車の対策もやる必要があります。
なので、振り飛車のほうがラクかどうかと言われてもハッキリと「ラクです」とは言えないんですよね。
せいぜい序盤が居飛車よりもわかりやすいという部分でラクというくらいです。飛車を振って美濃囲い作ればとりあえず戦いの準備はできますし。
結局のところ一つの戦法を極めるとは言っても相手によってはそれが出来ない場合があるので、別の対応策も必要になるということです。居飛車党の場合はその傾向が強いですね。
特に後手で△8四歩と突く場合は「相手の得意戦法を受けてたつ」と宣言してるようなものです。
僕は相手の得意戦法を迎え撃つほど器の大きい男ではないので、自分の得意戦法をガンガンぶつけていきたいと思います^^
あっ、自分の得意戦法ばかり指す人が器の小さい人って言ってるわけじゃないですよ!
そこんところよろしくです(笑)
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