対先手四間飛車!これは藤井システム?

自戦記

自戦記第11回。

今回は四間飛車が相手です。

序中盤は藤井システムっぽい感じで角道を存分に活かした攻めをされましたが、なんとか凌ぎきって勝てた将棋です。玉型の差が終盤に響いたといったところでしょうか。

「角道は止めにくし」という格言を聞いたことはありますが、やられると本当に嫌ですね。

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藤井システムっぽいけど…

場所は81Dojo。相手の方が先手で僕が後手です。

初手から▲7六歩△8四歩▲1六歩△3四歩▲6六歩 △6二銀▲6八飛 △5四歩で1図。

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先手が3手目に端歩を突くという珍しい展開になりましたが、結局は先手四間飛車対後手居飛車のよくある展開になりました。

 

僕は四間飛車に対してはほとんどの場合急戦でいくと決めています。

穴熊も良いとは思うんですけど、対四間飛車の急戦には対抗型の基礎がギュッと詰まってると思うんですね。穴熊を指すのはその急戦をある程度指してからでもいいかなーと。

まぁ、実際のところは居飛車穴熊の定跡の勉強をした事が無く、組んだところで攻め方が全然わからないから急戦なんですけどね。それに穴熊は藤井システムの対策もしなきゃいけないので簡単に指すのは難しいと感じています。

 

急戦放棄

1図以下、▲4八玉△4二玉▲1五歩 △3二玉▲7八銀△5二金右▲6七銀△8五歩▲7七角△5三銀で2図。

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玉を移動させてから端歩を受けようと思っていたら先手が序盤早々突きこしてきました。舟囲いからの急戦を狙っていた僕としてはちょっと残念です。

というわけで作戦変更。穴熊です。

ん?さっき言っていたことと矛盾してるって?

覚えてません(笑)

穴熊はほとんど経験ないですが、「堅けりゃ何とかなんじゃね?後手番だし別にいいか」というある意味投げやりな感じです。で、淡々と組んで3図になりました。

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先手は藤井システムのような陣形です。角のラインに入った後手玉が気持ち悪いですね。

あとで調べたところここで△4五歩と後手から開戦する手があるのですが、対局時はとりあえず穴熊を考えていたのでそんな手は浮かびませんでした。藤井システム対策にもそんな手があったよーな…細かい定跡は知りません(笑)

互いの陣形を比べると先手は金銀のまとまりがイマイチなのに対し、後手は陣形がまとまっているので戦いを起こしても良かったかもしれません。

先手からの仕掛けが怖いですが、僕はここで△1一香として穴熊を目指しました。次に△1一玉~△2二銀となれば一安心です。が、そんな期待は抱いちゃダメだということを次の一手で思い知らされます。

それが4図の▲2五桂です。

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玉の囲いをほぼ放棄して一気の攻めを狙った手です。

最善手かどうかは僕にはわかりませんが穴熊に囲われる前に攻め潰すという狙いを秘めた手で、後手は対応を間違えるとすぐ負けてしまいます。しかし、受けきれば陣形の差で後手が良くなるはずと対局中はそう感じていました。

 

角のラインから玉を守れ!

4図以下、△4二角▲4五歩△5五歩で5図。

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▲4五歩に△同歩はできない(玉を素抜かれる)ので△5五歩で一度先手の角道を遮断します。この手は次の2つの狙いがあります。

1.次に△5四金として5筋を安定させること。

2.▲同角なら△5四銀と進出して角取りと同時に4五の歩を取る。

5図以下、▲同角△5四銀▲7七角△4五銀▲4六歩△5四銀で6図。

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先手は2を選んできました。6図は玉の堅さでは後手が勝りますが、先手の角筋と2五の桂馬によって後手玉は動くのが難しいところです。形成はほぼ互角だと思います。

 

6図以下、▲5六銀△5五歩▲同銀△同銀▲同角△8六歩▲4五歩で7図。

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先手は角のラインを最大限に活かして攻めてきます。先手としては局面が落ち着いてしまうと陣形の差で不利になってしまうのでここらへんで決めにいこうという考えだったのでしょうか。

▲4五歩ではほかに▲1三桂成、▲4一銀、▲8六同歩という手もあったかと思います。個人的には▲1三桂成からの端攻めが嫌でした。

 

7図以下、△5四銀▲6六角△4五銀▲5五銀△5三角▲4六歩△5四銀▲同銀△同金▲4五歩△5五歩▲5六歩△同歩▲同金△5五歩▲4四歩で8図。

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ザーッと局面を進めましたが、先手は角のラインを活かして攻め、後手はそれを受けるというやり取りが続いています。そしてこの金取りを放置して▲4四歩と取り込んだ8図が「ヤバッ!」と思った局面です。

次に▲4三銀と打ち込まれるのが痛すぎます。かといって△5六歩と金を取るのは、▲4三歩成(参考1図)の王手角金取りです。

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しかし局後検討したところ、参考1図では△5五銀▲3二と△同銀(参考2図)で案外後手指せたと思います。

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ただ、やはり王手角金取りは怖いので、実戦ではなかなか指せないですね。

 

悪手指しちゃった

8図以下、△同金▲5五金△同金▲同角△4四銀▲6六角で9図。

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参考1図が怖かったので△同金と応じましたが、ここは△同角もあったかと思います。むしろそっちの方が良かったかも。そして9図で僕は疑問手…いや、悪手を指します。それが△5五歩(10図)です。

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これは先手の角道を遮断した手なのですが、次に▲5四銀(参考3図)とされていたらかなりやばかったと思います。

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△4二角▲4五歩が予想されますが、先手の角のラインと桂馬の攻めが決まってます。9図では△5四金として先手の銀打ちを消し、次に△5五歩や△8七歩成を狙ったほうが良かったかと思います。

しかし先手は▲4五銀を見逃して10図で▲4五歩。

以下、△同銀▲5五角△4四金▲同角△同角で11図。

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なんと先手は攻めの主軸である角をぶった切りました。これはさすがに後手優勢だと思います。

角金交換の駒得ですし、△8七歩成や△9一角成と馬を作る手があるばかりか、先手の玉頭にある4五の銀が終盤の寄せの局面で活躍できそうだからです。

11図以下先手は▲6四歩から攻めを狙いましたが、逆転を許さずなんとか寄せ切って勝利!

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以下、▲4八銀△4八銀成で詰みです。

 

反省

本来の藤井システムとはちょっと形が違いますが、先手の角道を活かした攻めは藤井システムそのものの攻め方だと思います。受け間違うとすぐ負けにつながるのは怖いです。

将来的には居飛車穴熊も指したいと思っているので、今回のような四間飛車からの攻めは常に警戒する必要がありますね。

では、最後にフラ盤をどーぞ!

(棋譜を見やすい将棋盤で表示するために,Fireworks さんが作成されたアニメーション付棋譜再現プレーヤー 「フラ盤」を使用させていただいています.)

コメント

  1. 将棋ブログをやってます なお と申します。
    勝手にリンク載せさせていただいています。またお邪魔致します。今後ともよろしくお願いいたします。

    • ふみたん より:

      なおさん、初めまして。ブログでリンク載せていただきありがとうございます。
      僕の方からもリンク載せておきますね!

      こちらこそよろしくお願いします。

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