角換わり棒銀受け方!対策できてる?

角換わり

角換わりの王道と言えば相腰掛銀の将棋ですが、アマチュアでは棒銀に遭遇することのほうが多いのではないでしょうか?

銀を飛車先にズンズンと繰り出していく攻めはわかりやすいですし、攻めが決まったときの爽快感は気持ちいいものです。

しかし、棒銀の攻めをうまく受けられずに攻め潰されてしまう側としては楽しくないですよね。

というわけで今回はそうならないよう、角換わり棒銀の受け方、対策法を紹介します。

一応念のために言っておきますが一手損角換わりではないですよ。通常の手損なしの角換わりです。そこらへん間違えないよーに!

 

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△7三銀型で端歩は突け

角換わり棒銀に対する受け方は色々ありますが、今回は個人的にわかりやすくて激しい攻め合いになるものを選びました。

はい、まずこちらの1図をご覧ください。

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先手が▲2七銀としたところです。この手を見たらまず先手は棒銀確定です。まぁ、絶対というわけじゃないですが、9割以上はだいたい棒銀です。気を引き締めて対応しましょう。

では、手を進めながら解説していきますね。

 

1図より、△7四歩▲2六銀△1四歩で2図。

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1図では△6四歩として次に△6三銀とする手もありますが、△7三歩とする手の方が攻撃的です。△7三銀~△7四銀~△7五歩と攻める順があるからです。

先手は銀を1五の地点にまで進めてから▲2四歩とするのを狙っています。

それをすんなり許すわけにはいかないので、銀の進出を防ぐために△1四歩と端歩を突いて銀の進出をストップさせます。

ちなみに端歩を突かずに△5四角とする指し方もあります。こちらも有力な指し方なので、またの機会に紹介したいと思います。

 

2図より、▲1六歩△7三銀▲1五歩△同歩▲同銀△同香▲同香△1六歩で3図。

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端歩を突いて銀の進出を阻んだというのに、それでも無理やり端攻めを仕掛けてきました。

△1五歩に対し▲同銀と銀で取るのが攻めを継続させるポイントで、これを香車でとると△1三歩で攻めが止まってしまいます。

相手が間違えて香車で取ってきたら大人しく△1三歩と受けておきましょう。

 

▲1五香で端を破られてしまいましたが、そこで△1六歩とするのがポイントです。棒銀相手の定跡で他は覚えられなくてもこの筋だけは覚えて欲しいところです。

ここから後手の反撃が始まります。

 

△1六歩でなく△1三歩と受けるのは、▲1二歩△2二銀▲1一歩成△同銀▲8四香(参考1図)とされてしまいます。

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△同飛なら▲6六角が飛車銀両取りでアウト。△同銀も▲5五角で両取りです。

 

3図より▲1八歩△4四銀▲2四歩△1九角▲2七飛で4図。

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先手は△1六歩を無視することは出来ません。仮に▲1二香成とすると、△1七歩成▲同桂 △1九角▲2七飛△1六銀▲2六飛△3七角成(参考2図)で王手飛車です。

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なので▲1八歩と受けるしかありません。

そしてそれに対して△4四銀が重要な手。

この銀を前線に繰り出すことで先手の飛車の動きを制限することができます。また、次に▲1二香成とする攻めがあるので、桂馬をスムーズに3三に跳ねれるという意味もあります。

 

銀がいなくなり2筋が薄くなったので先手は▲2四歩と突いてみたいところ。

つい△同歩と応じたくなりますが、▲1二角から馬を作られてしまいます。この順もなくはないですが、先に馬を作られるのが個人的には嫌なところ。

かと言って次に歩を成られるのはマズイのでここらで反撃にでます。

その反撃の手が△1九角。

 

これに対して飛車を横に逃げると飛車が攻めに使えなくなるので縦に逃げますが、逃げる場所が難しい。

▲2五飛なら△3三桂が飛車取りになり、▲2六飛は△3五銀と銀を活用されて飛車が窮屈になります。なので▲2七飛と逃げますが、これにも後手は攻めの手を用意しています。

 

4図より△1七歩成▲同歩 △1八銀▲2六飛△3五銀▲5六飛で5図。

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ここが後手の分岐点で、無難に進めるなら△5二金と飛車成りを受ける手が考えられます。その後の進行は▲1二香成△2九銀不成▲4八金(参考3図)といったところでしょうか。

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ただしこうなると1九の角が使いづらくなり、攻めるのに苦労しそうです。

 

激しくいくなら飛車成りを無視して△2九銀不成があります。

以下、▲5三飛成に対し△5二金(参考4図)と受け、飛車を引いたら△3七角成と馬を作りながら王手で反撃。あとは狭くなった先手の龍をうまく責めていけば後手が良くなりそうです。

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以上が角換わり棒銀の対策です。

対策と言っても受ける側を優勢と言える局面にすることは出来ませんでしたね。トホホ。

まぁ、それだけ棒銀が優秀だと言う事です。

少なくとも棒銀で互角に持ち込むことができるので、相腰掛け銀の定跡を覚えるのが面倒な人は得意戦法にしてみる価値はあると思います。

 

そうそう、「よくわかる角換わり」という本を参考にしたのですが、こちらでは△7三銀型ではなく△6三銀型で今回紹介した指し方を紹介しています。

以下は僕の角換わり棒銀の実戦です。参考までに。

角換わり棒銀の対策に対抗してみた

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