振り飛車の代表的な戦法とも言える四間飛車。
一般的には「居飛車の攻めを受けてからカウンターを狙う」と言われていますが、自分から攻める手段があるのをご存知でしょうか?
今回はその四間飛車の攻め方を紹介しますね。
居飛車穴熊などの持久戦模様になった場合に使える攻め方なので、四間飛車を指す人はこれを機会にマスターしちゃいましょう!
▲6六銀型で攻め込もう!
細かい手順の前にまず要点を紹介します。って、すでにタイトルにもあるけど・・・
▲6六銀型を作ろうです!
後手なら△4四銀型ですね。
盤面の右側部分は美濃囲いや高美濃囲い、銀冠など様々ですが、基本的に目指すのはこんな陣形です。
居飛車側の陣形にもよりますが、タイミングよく▲6五歩と角道を開けて銀をニョキっと進出させれば完成です。
そしてこの後▲7五銀と進出し、▲6四歩とできれば成功です。
って、これだけじゃわからないと思うので、次は実際に局面を進めながら説明しますね。
▲6六銀型の組み方
ではでは、早速四間飛車の攻めをご覧いただきましょう。
初手から▲7六歩△3四歩▲6六歩△8四歩▲6八飛△6二銀▲7八銀△5四歩▲4八玉△4二玉▲3八銀△3二玉▲3九玉△8五歩▲7七角△5二金右▲5八金左△5三銀で1図。
ざっと長手順進めましたが、よくある定跡書で紹介している手順ほぼそのままです。
注目すべきは居飛車の△5三銀ですね。これは持久戦を目指した手です。この手を見たら居飛車の作戦はほぼ穴熊か左美濃なので、振り飛車側は攻めの形を作っておかないと陣形の差で不利になります。
というわけでここから居飛車の囲いをけん制しつつ、攻めの形を作っていきます。
1図より、▲4六歩 △3三角▲3六歩△2二玉▲3七桂で2図。
後手が穴熊を目指すなら角を一度動かす必要があります。このままじゃ角が玉の通り道を閉ざしていますからね。
なので△3三角と角を動かしますが、そこで▲3七桂が居飛車の囲いをけん制した一手です。これは次に▲4五桂と跳ね、角と銀の両取りを狙っています。
後手としては序盤早々こんな両取りをくらってはダメなので桂跳ねを防ぐ必要があります。
2図より、△4四歩▲6五歩で3図。
後手は△4四歩として桂跳ねを防ぎましたが、これにより自分の角道を閉じてしまいまいた。この瞬間、先手は▲6五歩と角道を開けながら飛車先の歩を突くのが絶好のタイミングです。
ここから先手は攻めの形を整えていきます。
3図より、△4三金▲6七銀△3二金▲6六銀で4図。
先手は銀をズンズンと前線に繰り出していきます。なんだか居飛車の棒銀戦法に似ていますね。
6六に銀を配置したところで先手の攻めの形は完成です。ここで後手が無策に穴熊を目指すとどうなるか?早速ボコボコにしちゃいましょう!
攻めが炸裂!
4図より、△1二香▲7五銀△1一玉▲6四歩△同歩▲同銀△同銀▲同飛で5図。
はい、先手の攻めが決まりました。
先手の攻め方はまさに棒銀です。
飛車先の歩を伸ばし銀をズンズンと進出させてドカン!
すごくわかりやすいですよね。
実戦ではこのようにうまく攻めが決まるのは稀ですが、隙あらば▲7五銀と進出したり、▲5六歩~▲5五歩と5筋から攻める筋もあります。
また、中飛車から四間に振り直した場合などにも登場する攻め筋なので、振り飛車党の人は色々と応用が効く攻め方だと思います。
自分から積極的に攻めたい人におススメです。
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