「やることがわからないんだよー!」
という初心者のために、序盤・中盤・終盤における考え方をまとめました。
どのように指せばいいかわからず適当に将棋を指していては、強くなれる機会を見逃してしまいますよーー!
局面ごとの考え方を持とう
将棋を覚えたばかりの頃、とくに初心者時代の最初の頃って何をやればいいか全然わからないですよね。
「攻めたほうがいいのか?それとも受けたほうがいいのか?」
「何を目指して指せばいいのかがわからない!」
「どの駒から動かせばいいの?」
こんな感じで色々な悩みがあるかと思います。
これはちょっと感覚的な部分も含むので何度も実戦を通してその感覚を身に着けるのが一番なんですが、自分の中での指針をもっておくとその感覚が身につきやすくなります。
今回はその指針を序盤・中盤・終盤とそれぞれ分けて紹介します!
序盤は玉の整備を目指そう
基本的に将棋は玉を囲ってから戦いを始めるのが理想です。
たまに序盤から飛車角が乱舞して囲うどころではないという展開もありますが、基本的にどんな戦法でもある程度囲ってから攻めるのが理想です。
「僕なりの将棋序盤の指し方のコツ」でも紹介していますが、玉を囲うことで安心して攻めることが出来ますし、終盤自分の玉が詰まされるまでの時間を稼ぐことが出来ます。
また、将棋は攻めると相手に駒を渡すことになるので、その駒を使われて反撃を受ける展開になります。
ここで玉をしっかりと囲っておけばその反撃で受けるダメージを減らすことが出来ますが、囲っていなかったら一気に攻め込まれて負けてしまう可能性があります。
攻めるのに比べるとなんだか地味な印象を持つかもしれませんが、囲いがあってこそ強く攻めることが出来ます。
序盤は無理をせず、玉を整備することを心がけるのが大事です。
中盤は駒損しないように意識しよう
中盤とは、お互いの駒がぶつかって、これから本格的な戦いが始まる段階のことを言います。この中盤は指し手の候補が多く、棋風や構想次第で様々な指し方があります。
なので一概に「これが良い!」と決め付けることは出来ませんが、それでも大事な要素があります。
それは、駒損をしないことです。
駒損とは、相手に価値のある駒を取られた状態、または相手に多くの駒を渡している状態のことを言います。
例えば歩と飛車では飛車の方が価値のある駒なので、相手の歩とこちらの飛車を交換されるとかなりの駒損状態になります。ちなみに駒損すると相手は駒得になります。
なぜ駒損しないことが重要なのかというと、駒損すると戦力がダウンし、相手の戦力がアップするからです。
駒損って「損」という言葉が入ってるのでマイナスのイメージが強いかもしれませんが、相手にとってはプラスなんですね。
歩を取られた場合こちらは歩が1枚減ったのに対し、相手は1枚増えています。こちらの歩の枚数が8、相手の歩の枚数が10になるので、歩2枚分戦力に差がついてしまいます。
1枚分の差ではなく2枚分というところがポイントです。2枚取られると4枚差です。
駒をボロボロ取られるとそれだけ相手との戦力差が広がっていくので、なるべく駒損しないように意識することが大事です。
ただ、最初に言ったように中盤は手が広いです。なので、駒損していても攻めがつながってさえいればOKという場合もあります。
戦法や構想次第で中盤の戦い方は変化するので、そのあたりが中盤の難しさでもあり面白さでもある部分です。
終盤は手番を握れ!
終盤は片方もしくはお互いの陣形が崩され、攻め駒が玉に迫っている状態のことを言います。将棋の最終目的は相手の玉を先に捕まえることなので、終盤はその目的を最優先に指す部分でもあります。
その目的を達成するためであれば、飛車や角といった大駒をぶった切るということも躊躇しません。
そして終盤戦はスピードがとても大事で、そのスピードを生かすうえで重要なのが手番です。
手番を握り続ければ先手先手で攻めることが出来、相手の玉により早く迫ることが出来ます。
どれだけ駒を渡しても最終的に玉を取れば勝ちなので、大駒を切ってでも手番を得ることが終盤では重要なんですね。
ここら辺の考えは中盤編で紹介した「駒損をしない」と矛盾しますが、局面によって考えや指し方が変化するのが将棋です。実戦を何度も通せば自然とその感覚が身についていきますので、まずは負けを恐れずにどんどん指すことをおススメします^^
あと、こういう感覚的な指し方や考え方を紹介した本があります。羽生さんの「上達するヒント」という本です。
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プロではなく将棋を覚えたアマチュアの実戦を例に紹介しているので、僕らのようなアマチュアが指す将棋に近い内容になっています。
定跡を覚えるのも大事ですが、これらの考えをしっかりと身に着ければどんな定跡でも十分対応できます。
特に最近は定跡の進歩が著しく覚えるのが大変ですし、相手は知ってるけど自分は知らないということになることも多いです。そんなときに指し方の道しるべとなる考え方を知っていれば、未知の局面でも自信を持って指せるはずです。
って、僕自身未知の局面になったら、「どうしようどうしよう、わからないんだけどマジで!」って慌てちゃうんだけどね(苦笑)
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