数ある将棋の戦法の中でもハメ手定跡が満載の横歩取り超急戦。
知識の差だけで勝負が決まってしまうこともある戦型で、格上相手に一発入れることもできるのが魅力ですよね。
横歩取り△4五角戦法にボコボコにされたのは僕だけじゃないはず!
そんな横歩取り超急戦を解説している『横歩取り超急戦のすべて』の評価と感想を紹介します。
本の内容
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『横歩取り超急戦のすべて』ですが、序章を読んでまずビックリ!
だってこんなこと書かれているんですよ。
「本著はインターネット対局やアマ大会で気分良く勝っていただくため内容である。」
すごいですよね、まさにアマチュアのために書かれたといってもいい本です。しかも本のオビには「後手で簡単に勝つ!」「知らなきゃ勝てない」とまで書かれています。
これだけでも横歩取り超急戦がいかに知識面で差が出る戦型かがわかると思います。
まぁ、横歩を取る人をちょっとあおってる感があるけどね(笑)
でも確かにこの本で紹介されている戦法は知らなきゃ対応できないと思います。同じ実力同士なら知ってる人が勝つ確率が高いでしょう。
読んでて正直、「うわぁ、振り飛車党はこんなの覚えずに済むんだよなぁ、居飛車大変じゃねぇか」と思っちゃいました(苦笑)
で、気になる本の内容ですが、基本的に以下の3つの戦法を紹介しています。
△3三角戦法
△4四角戦法
△4五角戦法
この中のうち△4五角戦法が一番多くのページを割いて解説されており、その量約100ページ。アマ間で横歩取りを指す上で避けては通れない戦法第一位だと思うので、詳しく解説されているのは嬉しいですね!
あと、プロ間で流行中の△8四飛や△8五飛は解説されてないので注意してください。
横歩取りを指す人向けの対策本
序章のコメントやオビを見ると、後手がいかにして先手をハメるかという内容に感じるかもしれませんが、先手の正しい対応や現時点での最善手もちゃんと紹介されています。
なので個人的には超急戦を指したい人よりも、超急戦に遭遇したときのための対策本と言ったほうがしっくりきます。
実際僕は先手番で横歩取りになった場合のためにこの本を購入しました。
横歩を取りたいけど怖くていつも避けちゃうという人は、この本の先手の正しい対応の部分だけでも読めばとりあえず何とか対応できるはずです。・・・多分。
ちなみに僕は全然対応できなくてボロ負けしたけどね(笑)そのときの将棋は以下のリンクからどうぞ。
買ったほうがいい人
以下の項目に当てはまる場合、『横歩取り超急戦のすべて』がきっと役立つでしょう。
[colored_box color=”red” corner=”r”]・横歩を取る人(当然だね!)
・△4五角戦法に悩まされている人
・今まで横歩取りを避けているが、いつかは指したいと考えている人
・ハメ手順で簡単に勝ちたい人
・「横歩が取れないとご先祖様に顔向けできない」と考える人
・ネット将棋やアマ大会で気分良く勝ちたい人
[/colored_box]
冗談が混じったものもありますが、これらの項目に当てはまる居飛車党の方におススメです。
買わなくてもいい人
逆に買わなくても問題ない人は以下の人です。
[colored_box color=”red” corner=”r”]・振り飛車党で居飛車はまず指さない人
・居飛車党だが横歩は取らないと決めている人
・超急戦への対策がすでに出来ている人[/colored_box]
このような人は買わなくても多分問題ないです。特に振り飛車党は無駄に勉強量が増えるだけになりかねないので注意しましょう。
ただ、手順が見ていて面白いので、指すことはなくても派手な手順を見てみたい人は良いと思います。
先手有利の結論がでているのでプロ間ではほとんど指されることがない戦法ですが、アマでしっかりと対策を立てている人は少ないと思うので、研究次第では互角以上の勝負に持ち込めるはずです。
まさにネット将棋とアマ大会で気分良く勝ちたい人におススメの一冊ですね!
コメント
良さげに見える手でジエンドというのが超急戦と言われる戦いの良さでもあり怖さでもありますが、オイラも速い展開は嫌いじゃないので中飛車ではありますが5八金右も受けて立つし菅井流対策7八銀も受けて立ちますよ。(挑んでくる人はあまり居ませんけれどw)※受けて立つだけで勝つとは言っていない。
ゴキゲン中飛車も▲5八金という超急戦の変化がありましたね!
以前受けて立とうと思って堂々と△5五歩としたら、先手が▲4八銀としたので持久戦模様になったんですけどw
全然勉強してなかったので、実際それでこられたらやばかったと思います。